うーん、新しいコンセプトを既存のやり方に導入するのは本当に難しい。人って変化を嫌うし、新しい意思決定をすると責任が明確になるからサラリーマンだと尚更。理屈が通っているのは当たり前、それでも新しい事をやるというのは今迄やっていたことを少なからず否定することになるので、心理学でいう認知的不調和という脳の防御反応が出る。単純に今居心地が良ければ、何かを変えることで問題となるリスクを背負うことが強く意識される。人は恐れる生き物。その生存本能があるから、生き残って来られた。
人は決めなければならない時まで決めない、という格言がある。何か外圧があったり、大失敗したりした時にやっと重い腰を上げる。それまでは先送り。でも、それでは遅い。そのときには後悔と責任回避の押し付け合いという感情が混じった複雑な心理を取り扱わなくてはならないので、合理的な意思決定はとても難しい。とはいえ、前述のように現状維持バイアスに人は生物的に支配されているので、なかなか事前にリスクテイクできない。理屈が通っていてもそれを変えることが如何に難しいか。。。
足下の業務と将来の展望を一緒に考えることも凄く難しい。まったく違う思考回路が必要だから。普通はどっちも100%の力をだしても、できるかできないか。足下の業務に邁進する事だって大変。でも、将来を忘れて毎日の業務をこなすことにハマるのは凄く楽。疲れるまで働いてビールを飲めばそれは気持ちのいい一日が終わるし、自分が精一杯やってれば人の評価も気にならない。日々の生活は充実する。でも、毎日それでやっていたら将来的に競争には負けてしまう。努力1単位辺りの生産性を考えなければ、自分達のポジションは停滞か後退していく。でも、将来展望を考えて、足下の業務をこなせるほど世の中は甘くない。難しい。
人を説得するのは本当に難しい。自分が辿って来て行き着いたプロセスやヒラメキを一個一個、解きほぐしていかなくてはならないけど、多くのことは忘れているし、独自の経験の土台があったからヒラメキが生まれたことも多い。違った経験を積んだ人に、いかに説明するか。ロジックは通っていて当たり前。それ以外の何かが必要。反対に、今あるものを受け入れて説明するのは凄く簡単。
人の現状維持バイアスをどうコントロールできるか。リーダーシップとはこれに尽き気がする。
2011年4月19日火曜日
2011年4月13日水曜日
久々の更新
前の日記から二ヶ月経ちました。
地震一色ですね。震災日は子供を連れて日本に帰ってましたが、名古屋だったので幸運にも影響はありませんでした。後ろ髪を引かれながらも、NYに帰って来て日々の生活が始まっています。
アメリカに来て二年になりましたが、契約が切れたため引っ越しをしました。マンハッタンの対岸にあるHobokenというNJの街です。広くなり家賃も下がり、かなり快適。朝は水上バスで通い、子供を保育所にドロップして出勤します。とにかく、静か。マンハッタンの環境がうるさすぎたのでしょうが、この点は大満足。家も広いので子供も走り回る事ができて、やっぱり子供ができたら街から離れる生活の方が断然いいですね。もっと田舎に行きたい。。。
大学の後輩で、こっちの大学で研究職で働いている奴がNYに遊びにきました。気付けばお互いパパ。外国人だらけの環境で大変でしょうが、負けずに頑張っているようで、同朋として元気をもらいました。久々に昔の空気に戻って、とてもリラックスできました。
学校の方は、卒業を4ヶ月延ばして1学期に取る科目を半分に組み直しました。計二年で今年の12月で卒業の予定です。最長で5年まで延ばせますが、ダラダラとやっても仕方ないので、二年で終わるようには頑張ります。取る科目は今迄の半分になり、学習も充実しています。MBAは仕事無しでもかなり忙しいですが、フルタイムで16ヶ月を働きながら20ヶ月という始めのプランはタフすぎました。必須科目は、おさらいの科目も多かったのでなんとかこなせましたが、選択科目でしっかり勉強するためにはやはり時間が必要。一科目で500ページぐらいのケースや論文を読みますが、教科書や副読本の1000ページぐらいを読むとなると、既存のペースではとても無理ですね。
今は、事業立案と、国際ポートフォリオ運営を勉強してますが、内容は本当に素晴らしいですし、コロンビアに来なかったら一生身につけられなかったと思うものばかりなので、とても楽しい。読ませてくれる記事や論文も良いものばかりだし、スライドとカリキュラムを作っている教授は本当に凄いと思う。今は、教授に張り付いて仕事の内容を監修してもらったり、クラスメイトを会社に読んで意見交換をしたりと、かなり充実しています。一番大切なことは、将来に役に立つ人の繋がりを沢山作っておきたいです。人脈というと重たいですが、同じ業界も違う業界も、仲間と利害関係無しにディスカッションすることは大学とかの環境がないとなかなか難しいと思う。人の能力は根本的にそんなに差はないですが、アドバイスをしてくれる誰を知っているかはとても大きな差になります。日本人だけだと、同じ発想しか出てきませんが、バックグラウンドが違う外国人にアドバイスをもらうと、それだけで物事が解決したりします。あと8ヶ月ですが、気合いを入れて頑張りたいです。
では、また更新します。
地震一色ですね。震災日は子供を連れて日本に帰ってましたが、名古屋だったので幸運にも影響はありませんでした。後ろ髪を引かれながらも、NYに帰って来て日々の生活が始まっています。
アメリカに来て二年になりましたが、契約が切れたため引っ越しをしました。マンハッタンの対岸にあるHobokenというNJの街です。広くなり家賃も下がり、かなり快適。朝は水上バスで通い、子供を保育所にドロップして出勤します。とにかく、静か。マンハッタンの環境がうるさすぎたのでしょうが、この点は大満足。家も広いので子供も走り回る事ができて、やっぱり子供ができたら街から離れる生活の方が断然いいですね。もっと田舎に行きたい。。。
大学の後輩で、こっちの大学で研究職で働いている奴がNYに遊びにきました。気付けばお互いパパ。外国人だらけの環境で大変でしょうが、負けずに頑張っているようで、同朋として元気をもらいました。久々に昔の空気に戻って、とてもリラックスできました。
学校の方は、卒業を4ヶ月延ばして1学期に取る科目を半分に組み直しました。計二年で今年の12月で卒業の予定です。最長で5年まで延ばせますが、ダラダラとやっても仕方ないので、二年で終わるようには頑張ります。取る科目は今迄の半分になり、学習も充実しています。MBAは仕事無しでもかなり忙しいですが、フルタイムで16ヶ月を働きながら20ヶ月という始めのプランはタフすぎました。必須科目は、おさらいの科目も多かったのでなんとかこなせましたが、選択科目でしっかり勉強するためにはやはり時間が必要。一科目で500ページぐらいのケースや論文を読みますが、教科書や副読本の1000ページぐらいを読むとなると、既存のペースではとても無理ですね。
今は、事業立案と、国際ポートフォリオ運営を勉強してますが、内容は本当に素晴らしいですし、コロンビアに来なかったら一生身につけられなかったと思うものばかりなので、とても楽しい。読ませてくれる記事や論文も良いものばかりだし、スライドとカリキュラムを作っている教授は本当に凄いと思う。今は、教授に張り付いて仕事の内容を監修してもらったり、クラスメイトを会社に読んで意見交換をしたりと、かなり充実しています。一番大切なことは、将来に役に立つ人の繋がりを沢山作っておきたいです。人脈というと重たいですが、同じ業界も違う業界も、仲間と利害関係無しにディスカッションすることは大学とかの環境がないとなかなか難しいと思う。人の能力は根本的にそんなに差はないですが、アドバイスをしてくれる誰を知っているかはとても大きな差になります。日本人だけだと、同じ発想しか出てきませんが、バックグラウンドが違う外国人にアドバイスをもらうと、それだけで物事が解決したりします。あと8ヶ月ですが、気合いを入れて頑張りたいです。
では、また更新します。
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